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2025/11/19 ブログ

歯周病は静かに進行する?初期症状を見逃さない早期対策ガイド

「サイレントキラー」と呼ばれる歯周病の恐怖

歯周病は「サイレントキラー」と呼ばれています。

なぜでしょうか?それは、初期段階では痛みなどの自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに静かに進行してしまうからです。歯周病菌は神経を麻痺させる毒素を出すため、症状が悪化しても痛みを感じにくいという特徴があります。気づいたときには手遅れ、というケースも少なくありません。

日本人成人の約8割が歯周病に罹患しているとされ、歯を失う最大の原因は虫歯ではなく歯周病なのです。さらに近年の研究では、歯周病が心臓病、脳梗塞、糖尿病、肺炎など多くの全身疾患のリスクを高めることが明らかになっています。単なる口腔内の問題ではなく、全身の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があるのです。

歯周病とは?細菌感染が引き起こす炎症性疾患

歯周病とは、歯を支える「歯周組織」に起こる感染症です。

歯と歯茎の間に細菌が繁殖することで引き起こされる炎症性疾患であり、歯肉炎と歯周炎の総称を指します。歯と歯茎の境目には「歯周ポケット」と呼ばれるすき間が存在しますが、ここに歯垢(プラーク)が溜まることで細菌が繁殖し、炎症が始まります。

歯垢は、歯磨きが不十分な部分に付着するネバネバした黄白色の粘着物です。この歯垢1mgの中には約10億個の細菌が住みついていると言われ、虫歯や歯周病を引き起こします。時間とともに量が多くなり、酸素が少ない状態になると歯垢の中で酸素を嫌う嫌気性菌が多くなります。嫌気性菌が歯肉に攻撃を仕掛けて身体の中に侵入しようとし、身体は菌をやっつけて侵入を抑えようと攻撃します。これが、歯周病のはじまりで、歯肉からの出血・発赤・腫脹などの炎症の症状です。

歯垢が歯石に変化するメカニズム

歯垢は取り除かなければ硬くなり、「歯石」と言われる物質に変化します。

歯垢は2日で歯石になると言われており、歯の表面に強固に付着します。これはブラッシングだけでは取り除くことができません。この歯石の中や周囲に細菌が入り込み、歯周病を進行させる毒素を出し続けていきます。蓄積する前にセルフケアで取り除く必要があると言えるでしょう。

歯周病が全身に及ぼす影響

歯周病が起こるということは、口の中で常に炎症が続いているということです。

その際、炎症によって出てくる毒性物質が歯肉の血管から全身に入り、様々な病気を引き起こしたり悪化させる原因となります。炎症性物質は、血糖値を下げるインスリンの働きを悪くさせたり(糖尿病)、早産・低体重児出産・肥満・血管の動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞)にも関与しています。また、歯周病菌のなかには、誤嚥により気管支から肺にたどり着くものもあり、高齢者の死亡原因でもある誤嚥性肺炎の原因となっています。

見逃してはいけない歯周病の初期症状

初期段階の歯周病では、痛みなどの強い自覚症状はほとんど現れません。

そのため、日常生活の中で気づかないまま進行するケースが多く見られます。しかし、注意深く観察すれば、身体は小さなサインを発しています。特に、歯茎の腫れや歯磨き時の出血などは、歯周病の始まりを知らせる代表的な症状です。

歯茎が赤く腫れる

歯周病の最初のサインとして多く見られるのが、歯茎の赤みや腫れです。

健康な歯茎は引き締まり、薄いピンク色をしていますが、歯周病が始まると細菌による炎症により赤く膨らんで見えるようになります。腫れている部分は触れると痛みを感じることもありますが、違和感だけで終わる場合も多く、見過ごされがちです。見た目の変化は小さくても、体が発している異常のサインだと捉えて、早めに対処することが求められます。

歯磨き時に出血する

歯を磨いたときに出血がある場合、それは歯周病の初期症状である可能性が高いです。

特に、硬い歯ブラシを使ったり強く磨いたりしているわけではないのに血が出る場合は、注意が必要です。歯茎が炎症を起こして弱くなっている証拠であり、放置すれば炎症が広がり、歯を支える組織の破壊が進行していきます。出血が日常的に繰り返されるようであれば歯科受診を検討しましょう。出血は歯周病菌と白血球の戦いの証なのです。

口臭が気になるようになる

口臭の悪化も、歯周病の初期段階で見られる症状のひとつです。

歯周ポケットの中にたまったプラークや歯石が細菌の温床となり、硫黄化合物などの臭気成分を発生させるためです。朝起きたときや会話中に自分の口臭が気になるようになった場合には、歯周病を疑うサインとして捉えましょう。口臭はなかなか自分では気づきにくい症状でもあるため、家族や周囲から指摘された場合も放置せず、早期にケアすると良いでしょう。

歯周病の進行段階〜4つのステージ

歯周病は進行度によって症状が異なります。

初期の段階では自覚症状がほとんどないため、知らないうちに進行していることが多いのです。進行段階を知ることで、自分の状態を把握しやすくなります。歯周病の進行は大きく分けて以下の4段階に分類できます。

歯肉炎(初期段階)

歯肉炎は歯周病の一歩手前の状態です。

歯と歯茎の境目に細菌が溜まり、歯茎に炎症が起きている状態です。この段階では、歯を支える骨(歯槽骨)はまだ溶けていません。主な症状としては、歯茎が赤く腫れる、歯磨き時に出血する、歯茎の先が丸く膨れるなどがあります。歯肉炎の段階であれば、適切なケアで完全に回復することが可能です。毎日の丁寧なブラッシングと歯科医院での歯石除去で改善します。

軽度歯周病

軽度歯周病になると、歯周ポケットの深さが3mm以上になります。

歯茎の炎症が進み、歯を支える骨が少し溶け始めている状態です。主な症状は、軽い出血、歯茎の腫れ、歯が浮いたような感覚などです。この段階でも痛みを伴う症状はほとんどありません。軽度歯周病の治療には、ブラッシング指導に加えて歯石除去(スケーリング)が必要です。歯の表面だけでなく、歯周ポケット内の歯垢・歯石も除去します。

中等度歯周病

中等度歯周病になると、歯周ポケットの深さは4〜7mmとなります。

歯を支える骨が半分程度溶けている状態です。歯茎が腫れたり引いたりを繰り返す、冷たいものがしみる、歯がぐらつく、口臭が出てくる、歯茎から膿が出るなどの症状が現れます。自宅でのケアだけでは改善しないため、歯科医院での専門的な治療が必要です。歯周ポケット内の歯石除去には麻酔が必要な場合もあります。

重度歯周病(歯槽膿漏)

重度歯周病では、歯周ポケットの深さが7mm以上となります。

歯槽骨の3分の2以上が溶けている状態です。歯がグラグラする、ひどい口臭がする、硬いものが噛みにくい、歯と歯の間が広がる(すきっ歯になる)、歯が長くなったように感じるなどの症状が現れます。重度歯周病を放置すると、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。この段階では歯周外科治療が必要になることが多いです。

今日から始める歯周病予防〜3つのステップ

健康な歯を保つためには、健康な歯茎が不可欠です。

健康な歯茎を保つための最良の方法は、適切なオーラルケア習慣を身につけることです。普段から簡単にできる次の3ステップで、歯と歯茎を清潔に保ち、歯周病を予防しましょう。

ステップ1:フッ素配合のハミガキで1日2〜3回歯を磨く

ヘッドは小さく、柔らかめで毛先が丸いタイプのハブラシまたは電動ハブラシを使用します。

1日2〜3回、少なくとも2分間ブラッシングをしましょう。正しく歯を磨くことで、歯茎からの出血の主な原因である蓄積したプラークや歯石を除去することができます。ブラシの毛先があたっていなければ、プラークはとれません。自分では磨いているつもりなのに磨けていない人のほとんどが、磨きたい所に毛先をあてられない人なのです。自己流は粗いため歯科医院で自分に適した指導を受けましょう。

ステップ2:フロスを使用して、歯と歯の間に付着した歯垢を除去

フロスや歯間ブラシを使って、ハブラシが届きにくい歯と歯の間に付着した歯垢を取り除きます。

歯茎を傷つけないよう、フロスは歯と歯の間でゆっくりと動かしましょう。歯間ブラシを使用した後、ブラシに血がついていないかもチェックしてください。出血が続く場合は、歯茎に炎症が起きている可能性が高いです。

ステップ3:定期的に、歯科医院で検診を受け、歯垢や歯石を取り除いてもらう

定期的に歯科医院での検診を受けましょう。

専門家であれば、自覚症状が現れる前に歯茎の問題を見つけることができます。歯周病の予防や早期発見・治療は、全身の健康を守る上でも極めて重要だと言えるでしょう。症状が軽度であれば、歯石の除去とセルフケアで症状の改善が見込めるでしょう。

赤坂ひろデンタルの歯周病治療〜内科的アプローチ

初期段階の歯周病であれば、専門的な処置と日々のセルフケアを組み合わせれば、歯茎の炎症を抑え、進行を防げます。

この機会を見逃すと中等度〜重度の歯周病へと進行し、治療に多くの時間とコストがかかることになります。そのため、初期段階で治療を始めることが非常に重要といえます。赤坂ひろデンタルでは、内科的な治療で歯周病の改善を目指していきます。

原因菌の特定とうがい薬の使用

まずは、歯垢を採取して、位相差顕微鏡で歯周病菌を特定します。

抗菌薬で原因菌を除菌し、タンパク質を分解できる水(ポイックウォーター)でうがいして、口腔内の歯周病菌の増殖を抑えます。口腔内を清潔にし、歯周病の再発リスクを抑える効果が期待できます。

プラークと歯石の除去(スケーリング)

原因となるプラークと歯石の除去を実施します。

スケーリングと呼ばれる処置を通じて、歯周ポケットや歯の表面に付着した汚れを取り除きます。歯石とは歯垢が石灰化したもので、ざらつきがあり汚れが付着しやすいです。歯周病菌が繁殖しにくいようにスケーリングで歯石を除去し、表面をなだらかにする必要があります。

赤坂ひろデンタルの特徴

赤坂ひろデンタルは、東京メトロ千代田線「赤坂駅」2番出口から徒歩30秒という好立地にあります。

院長の西原宗信医師は、ドイツインプラント学会認定のインプラント専門医の資格を持ち、ドイツで噛み合わせを中心に研鑽を積んだ経験を活かし、見た目だけでなく機能面も考慮した総合的な治療を提供しています。「痛くない・抜かない・削らない治療」を掲げており、麻酔を工夫して痛みの少ない治療を提供し、可能な限り自分の歯を残す方針で治療に当たっています。

また、予約枠に余裕を持たせることで患者を待たせない配慮をしており、忙しい方のために30分以内の治療や、時間をかけてまとめて治療を行う短期集中治療にも対応しています。最新の機器を導入し、写真・動画・CT・口腔内スキャンなどを活用した「見える化」を徹底しています。これにより患者の理解・同意を得た上で、精度の高い治療を行うことを目指しています。

まとめ〜歯周病は早期発見・早期治療が鍵

歯周病は「サイレントキラー」と呼ばれるほど、初期段階には自覚症状がほとんど出ません。

しかし、歯茎の赤みや腫れ、歯磨き時の出血、口臭の悪化などの小さなサインを見逃さないことが重要です。日本人成人の約8割が歯周病に罹患しているとされ、歯を失う最大の原因は虫歯ではなく歯周病なのです。さらに、歯周病は心臓病、脳梗塞、糖尿病、肺炎など多くの全身疾患のリスクを高めることが明らかになっています。

歯周病の予防には、毎日の正しいブラッシング、フロスや歯間ブラシの使用、そして定期的な歯科検診が不可欠です。初期段階であれば、適切なケアで完全に回復することが可能です。症状が進行する前の口腔内のトラブルに気づいた段階で、歯科医院でチェックを受けることをおすすめします。

赤坂ひろデンタルでは、内科的な治療で歯周病の改善を目指し、患者様一人ひとりに最適な治療プランを提供しています。歯周病の早期発見・早期治療は、お口の健康だけでなく全身の健康を守るためにも極めて重要です。気になる症状がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

歯周病でお悩みの方、予防に関心のある方は、赤坂ひろデンタルまでお気軽にご相談ください。赤坂駅徒歩30秒の好立地で、土曜も診療しています。あなたの歯と健康を守るパートナーとして、丁寧な説明と精密な治療をお約束します。

 

記事監修医師
西原 宗信 院長

西原 宗信 院長

赤坂ひろデンタル

〒107-0052
東京都港区赤坂2-14-31 ウィンド赤坂2F 03-6230-9575

診療時間
9:30~13:00 / /
14:00~18:30 / / /

★9:30~14:30まで
※不定期に、木曜日が休診日となる場合があります。

  • 休診日:水曜日・日曜・祝日
  • 患者さまをお待たせしないため、予約制を採用しております。あらかじめ、お電話かネット予約にて予約をおとりください。なお、急患は受付可能です。
  • 受付から診療までスムーズにお進みいただけるよう、初診時は予約時間の10分前までにご来院ください。
TEL:03-6230-9575
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