赤坂で評判の歯医者が教える〜正しい口腔ケア5つの秘訣
口腔ケアが全身の健康に与える影響
皆さんは毎日の歯磨きをどのように行っていますか?
口腔ケアは単に虫歯や歯周病を予防するだけでなく、全身の健康状態にも大きく影響しています。最新の研究では、適切な口腔ケアを行うことで、ウイルス性感染症の発症率が10分の1に減少する可能性があることが示されています。
口の中には多くの細菌が存在し、これらがプラーク(歯垢)を形成します。このプラークには、肺炎球菌やインフルエンザ菌など、様々な感染症の原因となる細菌も含まれているのです。
私が院長を務める赤坂ひろデンタルでは、「痛くない・抜かない・削らない治療」をモットーに、患者様の口腔健康をサポートしています。

秘訣1:正しい歯磨きテクニックを身につける
多くの方が毎日歯を磨いているのに、なぜ虫歯や歯周病になってしまうのでしょうか?
その答えは、歯磨きの「質」にあります。実は、力任せに磨くことが効果的ではないことをご存知でしょうか。
正しい歯磨きのポイントは以下の3つです。
- 歯と歯茎の境目を意識して、歯ブラシを45度の角度で当てる
- 一か所につき20回程度、小刻みに動かす
- 力を入れすぎず、優しく丁寧に磨く
特に注意したいのが、力の入れ具合です。強く磨きすぎると、歯の表面であるエナメル質を傷つけたり、歯茎を痛めたりする原因になります。
あなたの歯磨き、本当に効果的にできていますか?
歯ブラシは鉛筆を持つように軽く握り、優しく磨くことを心がけましょう。また、歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを完全に取り除くことはできません。デンタルフロスや歯間ブラシを併用することで、清掃効果が格段に上がります。
秘訣2:フロスと歯間ブラシの効果的な使用法
歯ブラシだけでは、お口の中の汚れの約60%しか取り除けないことをご存知ですか?
歯と歯の間の狭いスペースは、歯ブラシの毛先が届きにくい場所です。ここに食べかすや細菌が溜まると、虫歯や歯周病の原因となります。そこで重要になるのが、フロスや歯間ブラシの使用です。
デンタルフロスの正しい使い方
フロスは約30cmほど取り出し、両手の中指に巻きつけて使います。親指と人差し指でフロスを1〜2cmほど張り、のこぎりを引くようにゆっくりと歯と歯の間に入れていきます。決して勢いよく押し込むのではなく、歯の側面に沿わせるようにしてください。
フロスを使うとき、最初は歯茎から出血することがあります。これは歯茎に炎症があるサインです。継続して使用していると、歯茎の健康状態が改善され、出血は徐々に収まっていきます。
歯間ブラシの選び方と使い方
歯間ブラシは、歯と歯の間のスペースの大きさに合わせて選ぶことが大切です。サイズが大きすぎると歯茎を傷つけ、小さすぎると効果が十分に得られません。
使用する際は、歯間ブラシを歯と歯の間に優しく挿入し、2〜3回出し入れするだけで十分です。力を入れすぎないよう注意しましょう。
私の臨床経験から言えることは、フロスや歯間ブラシを毎日使用している患者さんは、そうでない方に比べて明らかに歯周病の進行が遅いということです。
あなたも今日から、歯磨きの後にフロスや歯間ブラシを使う習慣をつけてみませんか?
秘訣3:定期的な歯科検診とプロフェッショナルケア
どんなに丁寧に歯磨きをしていても、自分では取り除けない汚れがあります。
歯の表面に付着した歯石は、一度形成されると通常の歯磨きでは除去できません。歯石は細菌の温床となり、放置すると歯周病の原因になります。
私はドイツでの研修経験から、予防歯科の重要性を強く実感しています。日本ではまだ「痛くなったら歯医者に行く」という考え方が主流ですが、理想的なのは痛みが出る前に定期的に検診を受けることです。
定期検診では、次のようなプロフェッショナルケアを受けることができます。
- PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)
- 歯石除去
- フッ素塗布
- 早期の虫歯・歯周病発見
特にPMTCは、歯科医院でしか受けられない専門的なクリーニングです。専用の機器と薬剤を使用して、歯の表面の着色や歯垢、初期の歯石などを徹底的に除去します。
私が経験した印象的なケースがあります。
40代の男性患者さんは、「歯が痛くなったら歯医者に行く」というスタイルで、10年以上歯科検診を受けていませんでした。初めて当院に来られたときには、すでに複数の歯に重度の虫歯があり、数本の抜歯が必要な状態でした。その後、治療を終え、3ヶ月ごとの定期検診を続けていただいていますが、新たな虫歯は一切発生していません。
定期検診の理想的な頻度は3〜6ヶ月に1回です。「忙しくて行けない」という方も多いかもしれませんが、1回の検診は約30分程度で終わります。この短い時間の投資が、将来的に大きな治療を避けることにつながるのです。

秘訣4:口腔乾燥症の予防と対策
唾液は「口の中の掃除屋さん」と呼ばれるほど、口腔内の健康維持に重要な役割を果たしています。
唾液には、口の中を洗浄する作用や、細菌の増殖を抑える抗菌作用があります。また、食べ物の消化を助けたり、歯の再石灰化を促進したりする働きもあるのです。
しかし、加齢や薬の副作用、ストレスなどによって唾液の分泌量が減少し、口腔乾燥症(ドライマウス)になることがあります。口腔乾燥症になると、虫歯や歯周病のリスクが高まるだけでなく、口臭や味覚障害の原因にもなります。
口腔乾燥症の対策
口腔乾燥症を予防・改善するためには、以下の対策が効果的です。
- こまめな水分補給
- 唾液腺マッサージ
- キシリトール配合のガムや飴を活用する
- アルコールや刺激物の摂取を控える
- 加湿器を使用して室内の湿度を保つ
特に唾液腺マッサージは、自宅で簡単にできる効果的な方法です。耳の前や顎の下にある唾液腺を、指で優しく円を描くようにマッサージすることで、唾液の分泌を促すことができます。
私の診療では、口腔乾燥症に悩む患者さんに、就寝前のケアとして口腔保湿ジェルの使用をお勧めしています。これは薬局でも購入できるもので、就寝中の口の乾燥を防ぐのに役立ちます。
あなたは朝起きたとき、口の中がネバネバする感覚はありませんか?それは口腔乾燥のサインかもしれません。
秘訣5:食生活と栄養素の重要性
健康な歯と歯茎を維持するためには、適切な栄養素の摂取が欠かせません。
歯の健康に特に重要な栄養素として、カルシウム、ビタミンD、ビタミンC、リン、マグネシウムなどが挙げられます。これらの栄養素は、歯のエナメル質の強化や歯茎の健康維持に役立ちます。
私がドイツで学んだ予防歯科の考え方では、食習慣は口腔健康の基盤とされています。特に注目すべきは「食べ方」と「食べる順番」です。
歯に優しい食べ方
よく噛むことは、唾液の分泌を促し、口腔内を自然に洗浄する効果があります。また、食事の際に水やお茶を飲むことで、食べかすを洗い流す効果も期待できます。
最近の研究では、噛む回数が多い人ほど認知症のリスクが低いという結果も出ています。噛むという行為が脳を刺激し、脳の血流を増やすことがその理由とされています。
歯に良い食品と悪い食品
歯の健康に良い食品としては、以下のようなものが挙げられます。
- チーズや牛乳などの乳製品(カルシウム豊富)
- 緑黄色野菜(ビタミン類が豊富)
- 小魚(カルシウムとリンを含む)
- 硬い食べ物(よく噛むことで唾液分泌を促進)
一方、注意が必要な食品としては、糖分の多いお菓子や清涼飲料水、酸性の強い食品などがあります。特に、だらだらと間食を続けることは、虫歯リスクを高める原因となります。
私の患者さんで印象的だったのは、甘いコーヒーを一日中少しずつ飲み続けていた方です。短期間で前歯に多数の虫歯ができてしまいました。甘い飲み物も、だらだら飲むのではなく、食事の時間にまとめて飲むことをお勧めします。
口腔ケアと認知症予防の関係
最近の研究では、口腔内の健康状態と認知症の関連性が注目されています。
歯周病菌が血液を通じて脳に到達し、脳内に炎症を引き起こすことで、アルツハイマー型認知症などの進行に関与している可能性が指摘されています。また、歯を失うことで咀嚼機能が低下し、脳への刺激が減少することも認知機能の低下につながると考えられています。
特に「噛む力」の維持が認知症予防に重要です。しっかり噛むことで脳が刺激され、血流が促進されることがわかっています。
私の臨床経験からも、80代、90代になっても自分の歯をたくさん保っている方は、認知機能も高い傾向にあることを実感しています。
口腔ケアは単に「きれいな歯」のためだけでなく、全身の健康、そして脳の健康を守るための重要な習慣なのです。
まとめ:日常に取り入れる口腔ケア習慣
口腔ケアは、単に虫歯や歯周病を予防するだけでなく、全身の健康を守るための重要な習慣です。今回ご紹介した5つの秘訣を日常生活に取り入れることで、健康な口腔環境を維持することができます。
もう一度、5つの秘訣をおさらいしましょう。
- 正しい歯磨きテクニックを身につける
- フロスと歯間ブラシを効果的に使用する
- 定期的な歯科検診とプロフェッショナルケアを受ける
- 口腔乾燥症を予防する
- 歯に良い食生活を心がける
これらの習慣を続けることで、生涯にわたって自分の歯で食事を楽しむことができるでしょう。また、最近の研究で明らかになってきた口腔ケアと認知症予防の関連性を考えると、健康な口腔環境を維持することは、将来の認知機能の維持にも貢献する可能性があります。
私たち赤坂ひろデンタルでは、患者様一人ひとりに合わせた口腔ケアのアドバイスを提供しています。「痛くない・抜かない・削らない治療」をモットーに、予防歯科に力を入れた診療を行っています。
口腔内のお悩みやご質問がありましたら、ぜひお気軽に当院までご相談ください。皆様の健康な笑顔をサポートできることを楽しみにしています。
詳しい情報や予約方法については、赤坂ひろデンタル公式サイトをご覧ください。