2025/05/17

歯周病の予防は簡単!毎日の歯磨きとフロス、歯科医院での定期的な予防処置が鍵

歯周病は予防できる病気です


歯周病は日本人の成人の約8割が罹患していると言われる、非常に身近な口腔疾患です。しかし、多くの方が「歯周病は年齢とともに自然に発症するもの」と諦めていませんか?実はそんなことはありません。適切な予防対策を行うことで、歯周病は十分に予防可能な病気なのです。

当院に来院される患者さんからも「もっと早く予防の大切さを知っていれば」という声をよくお聞きします。この記事では、誰でも簡単に始められる歯周病予防の方法と、その効果について詳しくご紹介します。

歯周病とは?知っておきたい基礎知識


歯周病の正体

歯周病は細菌感染症の一種です。歯と歯ぐきの間に溜まった歯垢(プラーク)中の細菌が原因となり、初期段階では歯肉炎として歯ぐきの腫れや出血を引き起こします。放置すると歯周炎へと進行し、歯を支える骨まで破壊されてしまいます。

特に注意すべきは、初期の歯周病はほとんど自覚症状がないという点です。多くの患者さんが「歯磨き時に血が出るのは普通」と思い込んでいますが、これは実は歯肉炎の兆候なのです。

全身疾患との関連性

近年の研究では、歯周病と糖尿病、心臓病、認知症などの全身疾患との関連性が明らかになっています。口の中の細菌や炎症物質が血流に乗って全身を巡ることで、様々な健康問題を引き起こす可能性があるのです。つまり歯周病予防は、口腔内だけでなく全身の健康維持にも役立ちます。

自宅でできる効果的な歯周病予防法


正しい歯磨きの技術

歯周病予防の基本は、何と言っても正しい歯磨きです。多くの方が「強く磨くことが大切」と思っていますが、実はそれは間違いです。強い力で磨くと歯ぐきを傷つけ、むしろ歯周病リスクを高めてしまいます。

効果的な歯磨きのポイントは以下の通りです。まず、歯ブラシは鉛筆持ちをして軽い力で磨きましょう。歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)に歯ブラシの毛先を45度の角度で当て、小刻みに動かすことが効果的です。また、歯ブラシは毛先が開いてきたら交換時期のサインです。一般的に1〜2ヶ月を目安に新しいものに交換することをお勧めします。

フロスや歯間ブラシの活用

歯ブラシだけでは、歯と歯の間の汚れは約40%しか除去できません。フロスや歯間ブラシは、この歯ブラシの届かない部分の清掃に欠かせないアイテムです。

「面倒くさい」と感じる方も多いかもしれませんが、慣れれば1分程度で全ての歯間部を清掃できるようになります。毎日の習慣にするコツは、テレビを見ながらなど、他の活動と組み合わせることです。当院では患者さん一人ひとりの歯の状態に合わせて、最適な歯間清掃具の選び方や使い方をお教えしています。

舌磨きの重要性

舌の表面には無数の溝があり、そこに細菌や食べかすが溜まりやすくなっています。この舌苔(ぜったい)も口臭や歯周病の原因となりますので、舌専用ブラシや舌クリーナーを使って優しく取り除くことが大切です。

生活習慣の見直し

喫煙は歯周病の最大のリスク因子の一つです。喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病にかかるリスクが約2〜8倍高いというデータもあります。また、バランスの良い食事や十分な睡眠も免疫力を高め、歯周病予防に寄与します。

当院での専門的な歯周病予防処置


プロフェッショナルクリーニング

自宅でのケアだけでは取りきれない歯石や着色汚れは、歯科医院での専門的なクリーニングが必要です。当院では最新の超音波スケーラーや特殊なパウダーを使用した清掃器具を用いて、痛みを最小限に抑えながら効果的に歯石を除去します。

定期検診の重要性

歯周病は初期では症状が現れにくいため、自分では気づきにくい病気です。定期的に検診を受けることで、早期発見・早期治療が可能となります。当院では歯周ポケットの深さや出血の有無など、詳細な検査を行い、患者さんの歯周病リスクを評価しています。

一般的に歯周病リスクの低い方でも3〜4ヶ月に一度、リスクの高い方はより頻繁な受診をお勧めしています。「痛くなってから」ではなく「痛くならないために」通院する習慣づけが、歯周病予防の鍵となります。

予防処置のメリット

定期的な予防処置を受けることで得られるメリットは計り知れません。治療費の削減はもちろん、歯を失うリスクの低減、口臭予防、全身疾患予防など、様々な効果が期待できます。何より、いつまでも自分の歯で美味しく食事を楽しめることが最大の利点ではないでしょうか。

歯周病予防に関する誤解と真実


歯周病予防に関して多くの誤解がありますので、ここで解説します。「出血しなければ健康」というのは誤りで、初期の歯周病では出血していなくても進行していることがあります。また、「歯が抜けるのは年齢のせい」という考えも間違いです。適切な予防を行えば、高齢になっても自分の歯を保つことは十分可能です。

「歯磨きさえしていれば大丈夫」という認識も要注意です。歯周病予防には、正しい歯磨きに加えて歯間清掃や定期的な歯科医院での検診・クリーニングが不可欠です。

まとめ:今日から始める歯周病予防


歯周病予防は決して難しいものではありません。日々の丁寧な歯磨きと歯間清掃、そして定期的な歯科医院での専門的なケアを組み合わせることで、効果的に歯周病を予防することができます。

「面倒だから」「時間がないから」と予防を後回しにすると、結果的により多くの時間とコストがかかってしまいます。予防は治療よりも簡単で、痛みも少なく、費用も抑えられるのです。

当院では患者さん一人ひとりの口腔内状態や生活習慣に合わせた、オーダーメイドの予防プログラムをご提案しています。「歯周病が気になる」「正しい歯磨き方法を知りたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。いつまでも健康な歯と笑顔を保つためのお手伝いをさせていただきます。

記事監修医師
西原 宗信 院長

西原 宗信 院長

赤坂ひろデンタル

〒107-0052
東京都港区赤坂2-14-31 ウィンド赤坂2F 03-6230-9575

診療時間
9:30~13:00 / /
14:00~18:30 / / /

★9:30~14:30まで
※不定期に、木曜日が休診日となる場合があります。

  • 休診日:水曜日・日曜・祝日
  • 患者さまをお待たせしないため、予約制を採用しております。あらかじめ、お電話かネット予約にて予約をおとりください。なお、急患は受付可能です。
  • 受付から診療までスムーズにお進みいただけるよう、初診時は予約時間の10分前までにご来院ください。
TEL:03-6230-9575
トップに戻る