虫歯治療caries

症例紹介

保存治療(ダイレクトボンディング)

年齢・性別30歳代女性
治療期間1日
費用¥66000
メリット削る量を最小限に抑えることができる・即日修復が可能・審美的で綺麗な詰め物
デメリット大きな範囲の虫歯では適応できない・経年劣化がある・破折のリスク
経過金属の部分冠が入っていたが、白いものに変えたいと希望。即日での治療が好ましいとのことでダイレクトボンディングを選択。

ダイレクトボンディング

年齢・性別10代女性
治療期間通院回数1-2回(1週間)
費用¥66000/1本
メリット削らない・削る量を最小限におさえることができる・場合によっては一回の通院で完了することが可能。審美的。
デメリット長期的にセラミックに比べると劣化が起きる。プラーク等の汚れがつきやすい。
経過矯正治療での正中離開の治療を勧めましたが、今回はダイレクトボンディングによる正中離開・審美性の回復を希望されました。いずれ、やり替えが必要になる可能性があることにも理解いただき処置を行いました。
リスク・副作用手術後に、痛みや腫れ、出血、合併症などを引き起こす可能性があります。噛む感覚がご自身の歯と異なる場合があります。見た目がご自身の歯と異なる場合があります。手術後にメインテナンスを継続しないと、インプラントが抜け落ちる可能性があります。

虫歯の原因は?


歯垢(プラーク)に含まれる細菌(ミュータンス菌)は糖分やタンパク質を分解します。
これが虫歯の原因です。それによって排出される酸などが、歯のエナメル質やカルシウム、リンなどの成分を溶かして虫歯を作ります。歯みがきをしていなかったり、甘いものをたくさん食べているのに虫歯がない人は、もともと持っている細菌の量が少なかったり、溶け出したカルシウムやリンなどの成分を元に戻してくれる働きを持つ「だ液」の力が強い人です。

虫歯になる要因について

1.歯質 歯質は一人一人異なり、虫歯になりやすいかどうかを左右します。
歯質を強化には、歯の再石灰化を促進するフッ化物を利用や、咀嚼を多くし、だ液の分泌の促進が効果的です。
2.細菌 キシリトールやフッ化物には、虫歯の原因となる細菌の活動を抑える働きがあります。
これらを活用し、歯科医院でのメンテナンスで歯垢(プラーク)を除去していきます。
3.糖分 糖分の多い間食が増えると、口の中が酸性になり、虫歯になりやすい状態になります。
間食を控えたり、糖分の少ないおやつを選んだり、バランスのとれた食生活を送ることを心がけてください。

虫歯の進行と治療方法

C1(エナメル質=歯の表面の虫歯)

歯の表面にあるエナメル質という組織のみにできている段階です。 歯に点状に白濁している部分を見つけて分かる場合もありますが、患者様ご自身で見つけることは難しい場合もあります。

治療方法

この段階では歯みがき指導とフッ素塗布を行い経過観察するか、虫歯ができた部分のみを削って詰め物をします。(比較的簡単な治療で終わります。) 詰め物の材料は歯科用プラスティック(レジン)です。患者様の歯の色、明るさに合わせて詰めますので、とても自然な仕上がりになります。

C2(象牙質=エナメル質のすぐ下にあり神経を守っている組織の虫歯)

虫歯がエナメル質を越えて象牙質まで達した状態です。 まだ神経までは達していませんが、神経に近い部分まで進んでいる場合は、冷たいものがしみるなどの症状がでます。 歯と歯の間に虫歯ができている場合は、物がよくはさまると感じることもあるかもしれません。

治療方法

上記C1と同様に、虫歯を削り歯科用プラスティックで詰めて治療できる場合と、削った後に歯の型をとり詰め物(インレー)を作った後に歯科用セメントで装着する場合があります。
インレーには金属や、歯の色や明るさに合わせた白いe-maxセラミック・ジルコニアセラミックなどがあります。

C3(歯髄=歯の神経まで達した虫歯)

虫歯が神経まで達した状態です。
冷たいもの・熱いものがしみる、咬むと痛い、何もしていなくても痛みを感じるなど症状がはっきりしてくる場合が多いです。
しかし、まれにゆっくり進行した場合や咬む力が加わらない部位だと、特に症状なく神経まで達していることもあります。
多くの場合で神経を取り除く治療が必要となり、強く痛む可能性があります。早めの受診をお勧めします。

治療方法

歯の神経を取り除き、神経が入っていた部屋(根管)を消毒した後、薬剤を詰める根管治療を行います。その後歯に被せ物を作ります。
被せ物の種類は、金属・セラミックなど、部位や患者様のかみ合わせなどを考慮した上で色々な種類からお選びいただけます。

C4(虫歯がかなり進行し歯の根っこだけが残った状態)

虫歯がさらに進行し、歯の頭の部分がなくなり根っこだけになった状態です。 この状態まで進行すると、歯の神経があった部分(部屋)に感染を起こして根っこの先に膿をためることもあります。
痛みを感じる程度は状態によります。歯茎に膨らみや、にきびのような腫れができることもあります。

治療方法

歯の根っこを残せる場合は、根管治療を行い上記C3のように被せ物を作りますが、残すことが困難な場合は、抜歯が必要です。
抜歯後は、ブリッジ・入れ歯・インプラントなどの治療を行いかみ合わせの回復を目指します。

虫歯を放っておくと?

激しい痛み

麻酔が効きにくい場合もでてくるので、早めの治療が必要です。

あごの骨に膿がたまる

歯の神経まで達した虫歯を放置すると、神経が入っていた部屋(根管)まで感染を起こし、膿が根の先にたまりあごの骨の中まで広がります。 あごの骨まで膿がたまると、取り除くために歯ぐきを切開する外科手術が必要となる場合があります。

炎症や病気を引き起こす可能性がある

特に上の奥歯の虫歯を長い間放置すると。お鼻の横にある副鼻腔に歯の根っこにたまった膿が、染み出すことがあります。 副鼻腔炎、いわゆる蓄膿(ちくのう)症になる可能性があります。 または、虫歯菌があごに広がると、骨髄に細菌が感染する骨髄炎をおこす可能性もあります。

歯を抜かなければならない場合がある

上記のC4に至っている場合は抜歯にいたる場合が多いです。

当院の虫歯治療の特徴

痛みの少ない虫歯治療

当院ではなるべく痛みを感じさせない、痛みの少ない治療をご提供しています。 治療中の痛みを軽減するには麻酔が有効ですが、この麻酔注射そのものが痛くてつらいとお考えの方は少なくありません。そこで私どもは、麻酔注射の痛みを抑えられるよう、注射の打ち方に工夫を凝らしています。
まず、歯ぐきに塗るタイプの表面麻酔を使っています。あらかじめ歯ぐきに麻酔をかけることで、注射を打った際の痛みを軽くできるからです。さらに痛みを抑えるため、細い注射針を用いています。また、麻酔液の注入時には電動注射器を使用。これを用いると、麻酔液の注入速度を一定に保てますから、痛みを感じにくくできるのです。 患者さまのお体へのご負担を考慮し、そもそも麻酔を施さないことも。治療する虫歯が小さいときなどがこのケースに当てはまります。小さな虫歯であれば、歯を削ってもほとんど痛みを感じませんから、麻酔をせずに治療を行います。不必要な麻酔はかけないという選択が、患者さまのご負担の軽減につながるのです。 麻酔を工夫するだけに留まらず、状況に応じて麻酔をかけない取り組みも行い、当院では患者さまに安心して治療を受けていただけるよう努めています。痛みの少ない虫歯治療を行っていますので、気軽にご相談ください。

なるべく神経をとらない虫歯治療

虫歯が重症化し、病巣が歯の神経(歯髄:しずい)まで達した場合、一般的には神経をとる治療を行います。しかし、神経を取り除くと歯に栄養分が行き渡らなくなり、歯はもろくなってしまいます。
もろくなった歯は折れたり欠けたりしやすくなり、根の部分が真っ二つに割れてしまう「歯根破折(しこんはせつ)」という状態に陥ることも。こうなってしまうと、残念ながら歯を抜かなければならなくなるケースがほとんどです。
実際に、抜歯が必要になるご高齢の方の場合、若い頃に神経を取り除いているケースが多く見られます。神経がなくなったせいで歯が徐々にもろくなり、歯の根が割れ、最終的には歯を抜かなければならなくなってしまうのです。
神経をとった歯は、細菌に対する防御能力が低下します。その結果、細菌感染を起こして歯の根の先に病巣ができ、痛みや腫れを伴うケースもあります。これは歯の神経をとることで起こりやすくなる、歯を失う原因につながる病気です。生まれ持った歯を長く保つには、できる限り歯の神経を抜かない処置が重要です。 私どもの虫歯治療では極力神経をとりませんから、歯を長持ちさせられます。重症化した虫歯でも、神経を残せる可能性を追求したいと考えています。

神経を残すための、当院の取り組み

ご希望に応じ、当院では「MTAセメント」による治療もご選択いただけます。 MTAセメントは、炎症を起こす原因となる菌を殺菌し、神経を保護できる薬剤です。従来この処置には水酸化カルシウムを用いることが多かったのですが、それに比べ、MTAセメントは以下の点で優れています。

  • 患部をしっかり封鎖し隙間ができにくいため、新たな細菌が入り込みにくい
  • 歯の組織になじみやすく、お体にやさしい
  • 歯と一体化し、再石灰化(歯の修復作用)が起こりやすい
  • 殺菌作用がある

MTAセメントには高い殺菌作用と神経の保護作用、炎症を抑える作用があり、虫歯菌の無菌化が可能です。虫歯が大きく、神経の近くに病巣があるケースでも、MTAセメントで保護すれば歯の修復を促せますから、神経をとらずに治療できる可能性を高められます。MTAセメントと歯科用顕微鏡のマイクロスコープを組み合わせれば、より精密な治療を行えます。 万が一神経の治療が必要になった際には再発を防止すべく、私どもは一切妥協のない根管治療(歯の神経の治療)を実施。マイクロスコープによる治療は自費診療ですが、肉眼では確認できない根管内(歯の神経が通っている管)をしっかり確認しながら病巣を除去できます。
当院では、すべての治療において誠意ある処置を行っておりますので、患者さまにとっては一層安心ではないでしょうか。

歯を長持ちさせられるMI治療


歯は、一度削ったら元には戻りません。治療を繰り返していくうち、健康な歯の組織はどんどんなくなっていきます。削れば削るほどに歯はもろくなり、虫歯も再発しやすくなります。つまり、歯を長持ちさせるには、なるべく削らないほうが良いのです。
歯科の治療技術がどれほど進歩しても、生まれ持ったご自身の歯に勝るものはありません。だからこそ当院では、健康な歯の組織をできるだけ削らない「MI治療(ミニマルインターベンション)」に取り組んでいます。 MI治療は、以下のような治療です。

  • 削るべき場所をきちんと把握し、虫歯の部分だけを取り除く
  • 健康な組織をできる限り残し、患者さまの歯を少しでも長持ちさせる

「とりあえずの治療」は行わず、歯の健康を保つことを重視した「歯を守る治療」に力を注いでいます。なるべく歯を削らない治療が受けられますから、将来的にご自分の歯を残していただきやすくなるのです。

当院のMI治療


MI治療において、私どもはさまざまな工夫を行っています。
第1に、治療が必要になった際、歯のどの部分を削るべきかという判断に「う蝕(うしょく)検知液」を使用しています。これは虫歯に侵された部分だけを識別できる薬です。健康な箇所を削ってしまう事故を防げます。
第2に、当院のMI治療ではマイクロスコープや拡大鏡を使用しています。患部を拡大してチェックできるこれらの機器を使えば、さらに精密な処置が可能となり、必要以上に歯を削りすぎる心配がありません。
第3に、歯を削るバーという器具にMI治療専用の極細のものを採用しています。少しずつ丁寧に歯を削っていくことで、削りすぎを防いでいます。
こうした工夫の数々を虫歯に侵された組織だけをしっかり取り除くために実施。治療後の歯を健康な状態で長く保てるよう力を尽くしています。
なお歯を削った後は、歯科用のプラスチック「コンポジットレジン」・「ダイレクトボンディング」・「セラミックの被せ物」で修復する治療を行っています(※)。これらの方法は、金属の詰め物を入れる治療に比べ、歯を削る量が少なく済む点がメリットです。また、どれも白い素材ですからお口の中で目立たず、金属アレルギーを引き起こす心配もありません。 詰め物や被せ物に関しても、当院では歯にきちんとフィットするものをお作りしており、治療後の虫歯の再発を防ぐためにも一切妥協しません。
※虫歯の範囲が大きい場合、金属の詰め物・被せ物を入れることもあります。(保険の場合)

虫歯治療の種類

MTAセメント治療


高い殺菌作用と患部をしっかり封鎖する特徴を持つ「MTAセメント」を使用し、歯の神経を保護する虫歯の治療方法です。歯の状態によってはこの治療を行えないケースもあります。
治療の期間・回数:1回
リスクや副作用:まれに治療後に炎症が生じ、神経を抜く治療が必要になる場合もあります。治療直後に歯がしみる可能性があります(次第に症状は軽減・消失します)。
費用:19,800~55,000円(税込)
※マイクロスコープを使用する場合は、55,000円(税込)※自費診療となります。

ダイレクトボンディング


虫歯を削った部分に歯科用のプラスチック「コンポジットレジン」を詰める治療方法です。保険診療で用いる材質とは異なりセラミック粒子が混ざっているため、色味は天然の歯に近く、変色しにくいという特徴があります。
治療の期間・回数:1回
リスクや副作用:金属の詰め物と比較すると強度は劣ります。長期の利用で変色する可能性があります。
費用: 前歯 66,000円(税込)
臼歯(咬合面のみ) 44,000円(税込)
臼歯(隣接面含む) 66,000円(税込)※自費診療となります。

虫歯治療の流れ

虫歯の検査

検査器具やレントゲンで、虫歯の進行度合いを調べます。

治療計画の説明

虫歯がどんな状態なのかをご説明し、治療計画をご案内します。

虫歯の部分を取り除く

虫歯の病巣を取り除きます。歯の神経まで虫歯が達している場合は、神経の治療も行います。

詰め物や被せ物を装着

虫歯の進行度合いや大きさに応じて、詰め物や被せ物を装着します。

再発予防

虫歯を再発させないために、定期検診や歯のクリーニングを受けることをおすすめします。

虫歯治療のよくある質問

どうして虫歯ができるのですが?

口の中には常在菌と呼ばれる菌が存在しています。その中には糖分を摂取し、酸を生成する種類の菌がいます。その酸によって歯が溶けることが虫歯の原因となります。

痛くない治療はできますか?

痛みが出そうな処置をする場合には事前に麻酔を使用し、なるべく痛みがないように処置を行います。体質的に麻酔が合わない患者様の場合は、量や種類を変更して対応させていただきます。

虫歯の治療にはどのくらいの期間がかかりますか?

虫歯の本数や進行によって治療期間は変動します。
一般的には虫歯1本に対して1~2回来院していただくことを目安としております。
小さい虫歯の場合は1回の処置で2~3本の治療を行うことも可能です。

どのような人が虫歯になりやすいですか?

よく間食をし、甘いものを好む方で十分なブラッシングをしておらずお口の中に汚れが残っている場合が虫歯になりやすいです。

虫歯のなりやすさは遺伝ですか?

遺伝も多少はあると考えられておりますが、生活習慣による影響が非常に大きいです。

治療した歯が再度虫歯になることはありますか?

あります。
治療後のメンテナンスが十分でないと再発する恐れがあります。

〒107-0052
東京都港区赤坂2-14-31 ウィンド赤坂2F 03-6230-9575

トップに戻る