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2025/12/22 ブログ

インプラントを長持ちさせる口腔ケアと定期検診の完全ガイド

インプラント治療後のケアが寿命を左右する理由

インプラント治療を受けられた方の多くが、「これで一生安心」と思われるかもしれません。

しかし、インプラントは「埋めたら終わり」ではなく、「使い続けるためのケア」が何よりも大切なのです。適切なメンテナンスを行えば15年から20年以上も機能し続けるとされていますが、ケアを怠ると数年で問題が生じることもあります。

インプラント自体はチタン製の人工歯根であり、虫歯にはなりません。ところが、インプラントには神経や血流がないため、歯茎や骨が炎症を起こしても気づきにくいという特徴があります。この「気づきにくさ」こそが、インプラント周囲炎などのトラブルを招く最大の要因となっているのです。

私がドイツで研鑽を積んだ経験からも、インプラントの長期的な成功には「日々の丁寧な歯磨き」と「歯科医院での定期的なメンテナンス」が欠かせないことを実感しています。

インプラント周囲炎という最大の敵

インプラントを失う最大の原因は何でしょうか?

それは「インプラント周囲炎」です。これは歯周病に似た感染症で、インプラント周囲の組織に炎症が生じる深刻な合併症です。歯茎の腫れや出血から始まり、悪化すると膿が出たり、歯槽骨の吸収が始まったりします。最終的にはインプラントがグラグラと揺れ始め、抜け落ちてしまうこともあるのです。

主な原因は、インプラントの周囲に付着した歯垢(プラーク)です。口腔内の衛生状態が悪いと、食べかすに細菌が寄り付いてプラークを作り出し、それが炎症の引き金となります。研究によれば、定期的なメンテナンスを受けていない場合、インプラント周囲炎の罹患率は35.5%にも達するというデータがあります。

インプラント周囲炎は歯周病よりも進行が早いのが特徴です。そのため、発症する前の丁寧な予防が、インプラントを長持ちさせることに直結します。

自宅でできる毎日のケア方法

基本は「歯垢を残さない」こと

インプラントを守る第一歩は、毎日の自宅でのケアです。

特に重要なのは、歯垢を残さない歯磨きと、補助清掃具(歯間ブラシやフロス)の併用です。インプラントと天然歯の境目や、歯茎のラインに沿って丁寧に磨く習慣をつけましょう。

効果的なセルフケアの具体的な方法

歯ブラシ選びと磨き方・・・柔らかめの毛先を使い、インプラント周囲の歯茎を傷つけないようにします。力を入れすぎず、小刻みに動かすことがポイントです。

歯間ブラシの活用・・・インプラントと天然歯の間や、被せ物の下部を清掃します。サイズ選びは歯科医師に相談してください。無理に大きなサイズを使うと歯茎を傷めてしまいます。

デンタルフロスの使用・・・隙間が狭い部分や、歯間ブラシが入らない箇所の歯垢除去に有効です。優しく上下に動かしながら、歯と歯の間の汚れを取り除きます。

マウスウォッシュの活用・・・殺菌成分を含む洗口液を使うと、炎症予防に役立ちます。ただし、これだけでは不十分で、必ず歯磨きと併用してください。

特にインプラントの「歯茎との境目」には歯垢がたまりやすく、放置するとインプラント周囲炎の原因になります。朝・夜の2回は必ず歯磨きを行い、食後はうがいで汚れを流す習慣をつけましょう。

歯科医院での定期メンテナンスの重要性

なぜプロのケアが必要なのか

どんなに丁寧にセルフケアを行っていても、完璧に汚れを落とすことは難しいものです。

インプラントは天然歯と違い、異常を感じにくい特徴があります。そのため、専門の器具で定期的にチェック・清掃する「プロケア」が重要なのです。自分では取り除けない歯垢や歯石を除去し、炎症の兆候を早期に発見できます。

定期メンテナンスで行う内容

インプラント周囲の歯垢・歯石除去・・・専用の器具で清掃し、細菌を除去して歯周病を防ぎます。通常の歯石取りとは異なる、インプラント専用の器具を使用します。

噛み合わせのチェック・・・食いしばりや歯ぎしりによって被せ物が過剰な力を受けていないかを確認します。噛み合わせのバランスが悪いと、インプラント部分に負担がかかり、人工歯が欠けてしまう恐れがあります。

歯茎・骨の状態確認・・・レントゲンで骨吸収が起こっていないか、炎症の有無を確認します。これにより、問題が大きくなる前に対処できます。

歯磨き指導・・・磨き残しやすい部位を再確認し、正しい方法を指導します。患者様一人ひとりのお口の環境に合わせた、効果的なブラッシング指導を行います。

受診間隔の目安

通常は3~6か月ごとのメンテナンスが推奨されています。

ただし、喫煙習慣や糖尿病などのリスクがある方は、より短い間隔での健診が望ましいです。当院では患者様一人ひとりの虫歯・歯周病リスクの高さやお口の環境によって、最適な間隔をご提案しています。

定期検診は保険が適用されるため、3割負担の場合は1回3000円ほどで受けることができます。この費用で、インプラントを長期的に守ることができるのです。当院ではインプラントのメインテナンスで1650円/本となります。

生活習慣で気をつけたいポイント

インプラントに負担をかける習慣

日常生活の中にも、インプラントに悪影響を与える習慣があります。

歯ぎしり・食いしばり・・・無意識のうちにインプラントに大きな負担をかけています。特に就寝中の歯ぎしりは、ナイトガードの使用をおすすめします。

喫煙・・・血流を悪化させ、インプラント周囲炎のリスクを高めます。可能であれば禁煙をおすすめします。

硬いものを噛む習慣・・・氷や硬いナッツ類を頻繁に噛むと、人工歯が欠ける可能性があります。

インプラントを守る生活習慣

バランスの取れた食事・・・栄養バランスの良い食事は、歯茎や骨の健康維持に不可欠です。特にビタミンCやカルシウムを意識的に摂取しましょう。

適度な運動・・・全身の血流を良くすることで、口腔内の健康も維持されます。

ストレス管理・・・ストレスは歯ぎしりや食いしばりの原因となります。リラックスできる時間を持つことも大切です。

インプラントを長持ちさせるために今日からできること

インプラントを長持ちさせるためには、「日々の丁寧な歯磨き」と「歯科医院での定期的なメンテナンス」の両方が欠かせません。

セルフケアだけでは不十分で、プロによる定期的なチェックとクリーニングが必要です。定期検診では、インプラント周囲の歯茎の状態、インプラント体の緩み、噛み合わせの確認など、専門的な視点からお口全体の状態を確認します。

「特に問題なく使えているから」とそのままにしておくと、インプラント周囲炎などのトラブルを招く恐れがあります。永く快適にインプラントを使うため、そしてお口の健康維持のためにも、定期健診は必ず受診するように心がけましょう。

私たち赤坂ひろデンタルでは、インプラント専門医として、患者様一人ひとりに合わせた最適なメンテナンスプランをご提案しています。約30分程のお時間をいただき、虫歯・歯周病の検査、噛み合わせの確認、セルフケアのアドバイス、歯石取り・着色取りを丁寧に行います。

インプラント治療を受けられた方も、これから検討されている方も、お気軽にご相談ください。詳細はこちら:赤坂ひろデンタル

 

記事監修医師
西原 宗信 院長

西原 宗信 院長

赤坂ひろデンタル

〒107-0052
東京都港区赤坂2-14-31 ウィンド赤坂2F 03-6230-9575

診療時間
9:30~13:00 / /
14:00~18:30 / / /

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※不定期に、木曜日が休診日となる場合があります。

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TEL:03-6230-9575
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